
ファクタリングの審査が甘いって本当?
ファクタリングは審査が甘いということでも知られています。
実際に僕がファクタリング会社で働いていた時も、赤字や債務超過、融資のリスケ中、税金の納付を延期しているお客様がいらっしゃいました。
それでも審査をしないということは基本的にありませんでしたし、むしろ審査を通していたので「ファクタリングの審査は甘い」というのは本当です。
それではなぜファクタリングは他の資金調達方法より審査が甘いのか、その理由を見ていきましょう。
ファクタリングの審査が甘い理由。その基準とは?
ファクタリングの審査が甘いのはずばり審査対象の違いです。
ファクタリングの審査対象は売掛先と利用者の2つ。
どのような審査基準なのか順番に見ていきましょう。
売掛先の審査基準
ファクタリングは、売掛債権を売却する資金調達方法。
借入の場合は、利用する企業の審査になりますが、ファクタリングは売掛先の信用が基本的な審査対象になります。
だからこそ利用する企業の財務状況に不安があっても利用することが可能なのです。
審査に通りやすいのは、信用力が高い売掛先への債権。
ここで言う信用力とは、売掛先が入金期日にしっかりと買掛金を支払うかどうかのことです。
支払いがない可能性をリスクとして考えています。
ファクタリング会社からすると、上場企業や官公庁への債権だとそのリスクが低くなるため買取やすくなります。
逆に小規模事業者への売掛債権は、そのリスクが高くなるため審査が難しくなる傾向があるのです。
利用者の審査基準
ファクタリングは売掛先の審査がメインですが、利用企業に対する審査が全くないかと言うとそうではありません。
利用企業を見るポイントは以下の3点です。
- 財務状況
- 経営者の人柄
- 組織体制
財務状況に関しては、赤字や債務超過でも大丈夫ですが、ファクタリングをした瞬間に倒産してしまうような場合はもちろん利用できません。
実際にファクタリング会社に勤めていた時にそういったお客様はいらっしゃいました。
また、経営者の人柄があまりにもおかしい場合は、ファクタリング会社は買取を行いません。
というのもファクタリングは、債権を買い取ったあとに売掛先から利用企業に入金された売掛金を回収しなければならないからです。
経営者の人柄や態度がおかしいと、ファクタリング会社側は「逃げられる可能性がある」あるいは「何か隠しているのではないか」、「こちらにお金を送金せず使ってしまうのではないか」と思ってしまいます。
組織体制を審査で見ている理由も同じです。
利用者が個人事業主で従業員がいない場合、断る会社もあります。
それは、簡単に言うと債権売却だけして飛ばれる可能性があるためです。
そうなった場合、債権を買い取ってしまったファクタリング会社が全ての損失を被ります。
売掛先に債権の所有を訴えるのも現実は難しく、限界があるのです。
そのため、面談時に人柄や組織体制も見られていることを覚えておきましょう。
続いて元ファクタリング会社の社員だからこそ伝えられる、審査が甘いファクタリング会社の見分け方を解説していきます。
簡単に見分けられる!審査が甘い会社の4つの特徴
ファクタリング会社を探すときに審査が甘いかどうかはある程度見分けることができます。
どこで見分けるのか、そのポイントは4点。
順番に解説していきます。
ポイント① 個人事業主の利用可否
まず1点目のポイントは、個人事業主が利用できるかどうか。
審査が厳しい会社は、そもそも個人事業主の利用を受け入れていません。
それは、個人事業主というだけで法人と社会的責任が変わるため単純にリスクが高くなるためです。
審査が甘い会社を探しているのであれば、個人事業主が利用できるかどうかを確かめてみましょう。
ポイント② 手数料を見る
審査が甘くなると手数料が他の会社に比べて少し高くなってしまうのは仕方のないことです。
そして審査が甘い会社を探すときの手数料の見方は、手数料上限が書いてあるかどうか。
手数料の上限が書いてある会社は、情報を開示している優良会社なのは間違いありません。
ただ、融通は利かないのでギリギリで審査に落ちることもあります。
一方で上限をサイトに記載していない会社は、手数料をあげることで対応できるためある程度融通が利きます。
ただ、その場合は手数料を吊り上げられる可能性がなくはないので数社で相見積もりをとって利用しましょう。
ポイント③ 審査書類の量
審査の甘さは、必要書類の量でも見ることができます。
必要書類を多く用意すればするほどファクタリング会社側としては審査しやすくなり、甘くなる(通りやすくなる)傾向があります。
主に審査を通しやすくする書類として挙げられるのは成因資料と呼ばれるもの。
成因資料というのは、売掛先との取引を証明する書類であり、ファクタリング審査上は売掛金が本当に存在することの証明になります。
具体的には、売掛先に送付している
- 請求書
- 発注書
- 納品書
など。
ただ必要書類の量を見る上で難点になるのが、必要書類を記載していない会社が多いということです。
個人事業主の利用可否と手数料の上限の記載は分かりやすいと思いますが、必要書類は書いてある会社が少なく、且つ書いてあっても分かりづらい場合が多いです。
そのため審査が甘いかどうかの見分けはできますが、判別できる会社は限定的になってしまうでしょう。
審査必要書類の種類
審査が甘いかどうかは、必要書類の量だけでなく、その種類でも見ることができます。
これはかなり単純な話ですが、必要書類の中に決算書や納税証明書があるのは、利用企業の審査も入念にする会社です。
あるいは、スコアリングという審査に関するノウハウを持っておらず、一社一社スタッフが自力で審査をしている会社の可能性もあります。
一方で、必要書類が請求書のみという売掛先の審査を超重視して、利用者の審査はそこまでしないというスタイルの会社もあるのです。
どちらかというと、利用企業の情報を審査時に重視しない後者の方が審査が甘い傾向があります。
それは、利用企業の財務状況をそこまで気にしていないためです。
と、以上が審査が甘い会社を見極めるための4つのポイントでした。
ネット上でも簡単にできる見分け方なので是非参考にしてみてください。
とはいえ、そもそも審査が甘い会社も知りたいかと思います。
そこで、元ファクタリング会社の社員だった僕が厳選した福岡の審査が甘い会社を5社紹介していきます。
福岡の審査が甘いおすすめ会社5選
福岡の審査が甘いファクタリング会社5社は以下の通り。
会社 | スピード | 買取金額 |
日本中小企業金融サポート機構 | 即日~2日 | 無制限 |
ビートレーディング | 最短即日 | 3億円まで |
ウィット | 最短即日 | 500万円まで |
アンカーガーディアン | 最短即日 | 5000万円まで |
西日本ファクター | 最短即日 | 1000万円まで |
それでは一社ずつ、どんな会社なのか概要を解説していきます。
日本中小企業金融サポート機構

日本の経済を支える中小企業に貢献することを目的として設立された団体だけあってかなり親身。
基本的に審査は断らないため、その顧客数はかなり多くいます。
また、団体の名前には「中小企業」と入っていますが、個人事業主も受け入れています。
ビートレーディング

今まで16,000社とファクタリング契約を結んでおり、その実績はダントツです。
必要書類も少なく、手数料も安く、買取額の幅も大きく、その対応力は正直に言ってしまうとファクタリング業界では他の追随を許さないレベルですね。
会社選びに困ったらビートレーディングで間違いありません。
ウィット

少額の債権のみを扱っている会社はファクタリング業界では少なく貴重な存在です。
なぜ少額専門の会社が貴重なのかと言うと、メインのターゲットが小規模事業者や個人事業主なのでそもそもの審査が甘く利用のハードルが低いため。
そして少額専門だからこそ面談なしで契約まですることができます。電話1本とメール何通かで終わるので忙しい方にはおすすめです。
アンカーガーディアン

公式サイトにも書いてありますが、利用する企業に赤字や債務超過、税金の滞納があっても審査可能。
さらに個人事業主にも対応している会社であり、ファクタリングという形で小規模事業者を支援しています。
それでいて手数料の上限は15%であり、即日入金も可能というスペックの高さを持っている優良業者です。
西日本ファクター

必要書類は請求書のみであり、1000万円までの買取が可能です。
ファクタリング業界では、1000万円までと比較的に小口の債権買取に注力しているだけあって小規模事業者や個人事業主を広く受け入れています。
そして手数料も2.8%~とできる限り安くしたいという企業努力が見える会社であり、おすすめです。
内容は重複してしまいますが、審査が甘い会社は↓の記事でも紹介しています。
福岡・九州の審査が甘いファクタリング会社3社を管理人が厳選比較!
そして散々審査が甘い会社の特徴や見分け方を紹介してきましたが、逆に審査が厳しい会社はどうなのかについても言及しておきます。
審査が厳しい会社にもメリットはある
ファクタリングはその性質上審査が甘い傾向があり、今まで融資とは縁がなかった小規模事業者や個人事業主でも利用できるのでそれだけでメリットがあります。
ただ、ファクタリングの中でも比較的に審査が厳しい会社もあるのです。(他の資金調達方法と比べると断然甘いですが・・・。)
そのような、他の会社よりやや審査を厳しくしているファクタリング会社を使うことにもメリットがあるので、解説していきます。
そのメリットは2つです。
無理に取引しない
審査が厳しいというのは、その分申し込みを断っているということ。
断るのには当然理由があります。
その中には、「ファクタリングを実行すると利用者の資金繰りが将来的に困窮してしまう」という理由も。
審査の厳しいファクタリング会社は、そのような会社に無理にファクタリングを実行させません。審査が甘い会社も基本的にそれは同じなのですが、中には自社の利益のみを追い求める業者もあります・・・。
そのような会社と比較すると審査が厳しい会社はそれだけで安心できます。
手数料が安い
審査が厳しい会社は手数料が安い傾向があります。
考えると当たり前のことなのですが、審査を厳しくすると財務状況が健全な会社相手の取引が多くなるのでリスクが低くなります。
ファクタリング手数料は、その取引のリスクによって決まると言っても過言ではありません。
リスクが低くなる分、手数料が下がるということです。以上が審査が厳しいファクタリング会社を利用するメリットです。
どちらも、受けられるのであれば享受したいメリット。
財務状況が健全な会社は審査が厳しい会社を利用するべきでしょう。
こちらに関しても1社紹介します。
三共サービス

前身は会計コンサルティングを専門にしていた会社であり、クライアントの財務面をサポートしていました。
その中で、自社でファクタリングを行う方がクライアントにとっても効率が良いと判断し現在の運営形態に変わっています。
会計コンサルティングのノウハウがある資金繰りのスペシャリストとしてファクタリングサービスを提供しています。
手数料は業界でも最低水準でありながら、最短即日の入金を実行している対応力も持ち合わせている会社です。
財務状況に不安がないのであればおすすめの会社です。
ちなみに、三共サービスは個人事業主の方は利用できません。
福岡・九州の個人事業主におすすめのファクタリング会社3社を厳選比較!
まとめ
ファクタリングは、融資に比べて審査が甘いというのは本当であり間違いです。
そもそも別の資金調達方法なので、審査基準が違うだけなのです。
そして、ファクタリング会社の中にも審査が甘い会社もあれば厳しい会社もあります。
どちらが良い悪いということではなく、双方にメリットがあるので、目的や自分の会社の財務状況によって選びましょう。
当サイトで紹介している会社は、僕自身がファクタリング会社で働いていたときに同業他社の視点で見ていたものなので正確性は高いです。
良い会社選びで財務の健全化を目指しましょう。